原文
「六五:屯其膏、小貞吉、大貞凶。」
書き下し文
六五(りくご):其の膏(あぶら)を屯(とどこお)らす。小貞(しょうてい)は吉(きち)、大貞(だいてい)は凶(きょう)。
現代語訳
【六五】
豊かさ(膏=資源・才能)が滞っている。
小さな正しさに従えば吉であるが、大きなことを求めると凶となる。
意味とポイント
● 六五の位置づけ
六五は「君位(中心)」にありますが、屯という困難の卦のただ中にあるため、状況はスムーズではありません。
力や資源(膏)があるのに、それを十分に活かせない停滞の状態です。
ここでの教えは「小さな正しさに従え」「大きく出るな」というもの。
つまり、欲張らず、身近な正道に沿えば安全に進めるということです。
● 「膏(あぶら)」の象徴
- 膏は資源や才能、または生活の豊かさを指します。
- それが「屯(とどこおる)」=活かされず停滞している。
● 「小貞吉・大貞凶」
- 小貞:小さな正しさ、控えめで無理のない姿勢。
- 大貞:大きく構えすぎること、欲張りすぎること。
控えめにしていれば吉、大きく出れば凶という対比です。
成長プロセス内での位置づけ
屯の卦は「始まりの困難」を描きます。
六五はその中で「資源はあるのに活かせない停滞」を表し、焦らず小さな一歩を守ることが成長につながると教えます。
状況別読み解き
● 仕事
→ 大きな計画は動かない。小さな改善が吉。
大規模プロジェクトや大胆な挑戦は不利。
身近な問題をコツコツ解決することが最も効果的です。
✴︎アドバイス:大きな飛躍を狙わず、小さな前進を積み重ねよ。
● 人間関係
→ 大きな期待をかけすぎない。
相手に過剰に求めると関係がこじれます。
小さな信頼の積み重ねが関係を安定させます。
✴︎アドバイス:小さな優しさを積み重ねよ。
● 恋愛
→ 大きな進展は難しいが、誠実さを保てば吉。
結婚や大きな変化を急ぐと失敗につながります。
むしろ、小さなデートや日常の積み重ねが愛を育てます。
✴︎アドバイス:焦らず、日々の信頼を築こう。
● 内面(精神的成長)
→ 大志よりも小さな実践。
壮大な理想を掲げるよりも、日々の小さな規律を守ることが成長につながります。
「小貞吉」とは、地味だが堅実な努力を意味します。
✴︎アドバイス:大望よりも、目の前の一歩を大切に。
● お金・豊かさ
→ 大きな投資は不利、小さな管理が吉。
資産を一気に動かすのは危険。
節約や小規模な運用が最も安定につながります。
✴︎アドバイス:守りを重視し、小さく確実に積み上げよ。
一言アドバイス
「小さく守れば吉、大きく出れば凶。」