原文
「六四:括囊、无咎无誉。」
書き下し文
六四(りくし):囊(ふくろ)を括(くく)る。咎(とが)无(な)く、誉(ほまれ)も无(な)し。
現代語訳
【六四】
袋の口をしっかりと縛るように、口を閉ざし、慎みを守る。そうすれば、過ちもなく、称賛もない。
意味とポイント
● 六四の位置づけ
六四は「坤為地」の上卦に入り、目立たぬ慎重さが求められる段階です。
「括囊(かつのう)」とは袋の口を縛ること。つまり、余計な言葉や行動を控え、外に漏らさない慎みを象徴します。
これは「不用意に語れば災いを招くが、黙していれば過ちも避けられる」という意味です。
六四の徳は、功績を求めず、過ちを避ける「中庸の守り」にあります。
● 「无咎无誉」の象徴
- 无咎:失敗しない。
- 无誉:褒められることもない。
つまり、積極的に評価されることはなくても、災難からは免れる状態。
「安全第一」「無難さ」がこの爻の教えです。
● 教え
この段階は、積極的に前に出る時ではなく、慎重に守りを固めるべき時期。
外に出ようとせず、しっかりと身を守れば、無事に過ごせます。
成長プロセス内での位置づけ
坤為地の六四は、六三までの「内に徳を養う段階」から、次に大きく動く前の「守りの時期」。
言葉や行動を制御し、過ちを避けることが「次の安定」へとつながります。
状況別読み解き
● 仕事
→ 余計な発言や行動を控える時。
新しい挑戦よりも、守りを固めるべき時期です。
大きな成果は出なくても、問題を避けられれば十分に成功です。
✴︎アドバイス:安全運転を徹底しよう。
● 人間関係
→ 口は災いの元。
言いすぎや秘密の漏洩に注意。
控えめに振る舞い、余計なことを話さなければ関係は安定します。
✴︎アドバイス:沈黙は金。聞き役に回ろう。
● 恋愛
→ 積極性は控えて、様子を見る時。
気持ちを強く押し出すと逆効果になる可能性があります。
相手の出方を静かに見守ることが吉。
✴︎アドバイス:伝えすぎず、自然な流れを待つ。
● 内面(精神的成長)
→ 自制心を養う学び。
言葉や感情をコントロールする練習の時期。
「言わない勇気」「控える知恵」を得ることが、精神的な成熟につながります。
✴︎アドバイス:沈黙の中に力を見つけよ。
● お金・豊かさ
→ 守りに徹する時期。
新しい投資や浪費は避け、現状を守る姿勢が吉。
増えなくても減らさないことが最大の成果となります。
✴︎アドバイス:節約と管理で安定を確保。
一言アドバイス
「余計なことをしなければ、無事に過ごせる。」