原文
「上六:龍戰于野、其血玄黃。」
書き下し文
上六(じょうりく):龍(りゅう)野(の)に戦(たたか)う。その血(ち)は玄黄(げんこう)なり。
現代語訳
【上六】
龍が野で戦っている。その血は黒と黄色に染まる。
(強大な力同士が衝突し、大きな争いや混乱が生じることを示す。)
意味とポイント
● 上六の位置づけ
坤為地の最後の爻である上六は、陰が極まった地点です。
柔順を保ち続けた坤が、最後にはバランスを崩し、争いや混乱に至る姿を表します。
「龍戰于野」とは、強大な存在同士が正面衝突すること。
「血が玄黄」とは、天地を覆うような混乱・大きな犠牲を意味します。
● 教え
すべてを受け入れ続ける坤の性質が、最後には自らを縛り、大きな衝突を招く可能性があります。
ここから学ぶべきは、柔順であっても度を越せば危ういということ。
また、争いが避けられないときは、潔く受け入れる覚悟も必要です。
成長プロセス内での位置づけ
坤為地は「受容と従順」の卦ですが、上六ではその性質が極まり、かえって不調和を生む場面を示します。
つまり「陰極まって陽に転ずる」転換点。
衝突や混乱を経て、新しいサイクルへと移る境目でもあります。
状況別読み解き
● 仕事
→ 大きな対立や衝突に注意。
組織内の意見対立や、外部との競争が激化しやすい時。
正面からぶつかれば損害が大きくなります。
対話や妥協で衝突を回避できれば最善です。
✴︎アドバイス:勝つより、争いを避ける道を探せ。
● 人間関係
→ 衝突や決裂の危険。
小さな不満が積もりに積もって、大きなケンカや断絶に発展する可能性があります。
今は強引に自分を通さず、冷静に距離をとるのが安全です。
✴︎アドバイス:一度引いて、冷静に相手を見る。
● 恋愛
→ 感情のぶつかり合いに注意。
相手を理解しようとする気持ちが欠けると、別れにつながる暗示。
相手を責めるのではなく、自分の姿勢を改めることで関係を保てます。
✴︎アドバイス:言い争うよりも、まず心を静めよう。
● 内面(精神的成長)
→ 内なる葛藤が表面化する。
押さえ込んでいた感情や問題が噴き出し、自分自身と衝突するような体験。
しかしそれは、新しい自分へと生まれ変わるための試練です。
✴︎アドバイス:衝突は終わりではなく、次の始まり。
● お金・豊かさ
→ 大きな損失や争いに巻き込まれる危険。
無理な投資や強引な取引はトラブルにつながります。
一旦立ち止まり、守りを固めることが大切です。
✴︎アドバイス:今は守りに徹しよう。
一言アドバイス(シンプル版)
「争えば共倒れ。引いて次の道を待て。」