原文
「六三:即鹿无虞、惟入于林中。君子幾不如舎、往吝。」
書き下し文
六三(りくさん):鹿(しか)に即(つ)くに虞(ぐ)无(な)く、惟(た)だ林中に入りたり。君子(くんし)幾(ほとん)ど舎(す)つるに如(し)かざるも、往(ゆ)けば吝(りん)あり。
現代語訳
【六三】
鹿を捕まえようとするが、導いてくれる猟師がいないまま森に入ってしまう。
君子であれば「無理に進むより引き返す方がよい」と気づくが、進めば後悔することになる。
意味とポイント
● 六三の位置づけ
水雷屯の六三は「困難に向かうが、まだ準備不足で迷いに陥る段階」です。
目標(鹿)を追いかけても、導き手(猟師)がいなければ成功しません。
ここでは「無理に進めば後悔する」という警告が示されています。
● 「鹿に即くに虞无く」
鹿を追うのは目標や成果を求める姿。
しかし「虞(ぐ)」=猟師がいない → 指導や準備が整っていないことを意味します。
● 「君子幾不如舎」
賢者であれば、「ここで引き返す方がよい」と察する。
● 「往吝」
それでも進めば後悔(吝)を招く。
この爻の教えは「準備が整わぬまま進むな」「無理は失敗のもと」です。
成長プロセス内での位置づけ
屯の卦は「始まりの困難」。
六三は「困難に挑むが、準備不足で迷う段階」。
ここで必要なのは「引き返す勇気」と「導きを求める姿勢」です。
状況別読み解き
● 仕事
→ 準備不足で突っ込むと失敗する。
プロジェクトを急ぎすぎたり、経験不足で無理をすると損失が出やすい時。
信頼できる上司や専門家の助言を仰いでから動くべきです。
✴︎アドバイス:一人で突っ走らず、相談を。
● 人間関係
→ 誤解や行き違いが起きやすい。
相手の気持ちや状況をよく知らずに踏み込みすぎると関係がこじれます。
距離を置いて冷静に様子を見ましょう。
✴︎アドバイス:わからないまま動くより、立ち止まれ。
● 恋愛
→ 勢いだけの恋は危険。
気持ちが強すぎて、相手の状況や心を考えないまま行動すると、失敗や後悔につながります。
今は一歩引いて、相手を理解する努力を。
✴︎アドバイス:追いかけすぎると逃げられる。
● 内面(精神的成長)
→ 迷いや焦りに注意。
「成果を急ぎたい」という心が強くなり、冷静さを失いがち。
ここでは「進まず、整える」ことが修行です。
✴︎アドバイス:準備が整うまで、立ち止まる強さを養え。
● お金・豊かさ
→ 投資やお金の使い方に注意。
知識や経験不足のまま投資や事業を始めると損失を招きます。
情報収集や学びを優先しましょう。
✴︎アドバイス:わからないなら、まだ動くな。
一言アドバイス(シンプル版)
「準備不足で動けば後悔する。今は立ち止まり、備えよ。」